己が道は
ついに手に入れた。
「ロード・トゥ・ドラゴン コンプリートデータブック」
210 × 297ミリのA4巨大サイズに500ページを超えるボリューム。
図書館貯蔵の歴史書並みの重厚感。求めていたものそのものだ。
そもそも『ロード・トゥ・ドラゴン』 とは
iOS/Android用ゲームアプリで、株式会社アクワイアから
2012年11月から2017年4月まで配信されていた。
ゲーム内容はパネルアクションRPG。プレイヤーは総勢1700体を超えるユニットから3人を選出し、それにゲストユニット1人を加えクエストに挑んでいくというもの。
基本は所謂ソーシャルゲームの体を成しているのだが、
このゲームの肝はとにかくストーリーにある。
1700体を超えるユニット達はそれぞれにストーリーがあり、信念や死に方まで様々な生き様を見届けることが出来た。
また背景にある7000年もの時代の流れも、ロードラの物語の厚みを増加させる要因の一つになっている。
さて。
サービス終了から3年が経った今、こうしてゲームの全てが内包された完全本が出ることは幸せなことだと思う。
ソーシャルゲームの多くは志半ばで終了してしまうことが多く、その例に漏れずロードラもその内の一つとはなってしまった。
ただそれでも、ユーザーの想いがこうして公式を動かし、形となって実現したのは本当に嬉しい限りだ。
気になる「コンプリートデータブック」の中身だが、全ユニットのデータに今まで行われたイベントやグッズのイラスト、未掲載の設定資料等納得の大ボリューム。
タイトルに偽りなしの内容となっている。
さらに特典としてPCにて閲覧可能な「ユニット図鑑」のシリアルコードも付いている。
サービス終了時もユニット図鑑は期間限定でダウンロード出来たのだが、それは当時のプレイにて入手していたユニットのみ閲覧可能というものであった。
しかし今回の「ユニット図鑑」は1722体、全てのユニットの閲覧が可能となっている。
攻撃やスキルモーション、カットインまで余すとこなく楽しめる。
またユニット図鑑新規要素としてゲーム上の印象的だったBGMも多数収録。
これほど嬉しいグッズは無い。
この本を読んでいると様々な記憶が湧き出てきたので、それらも少し記しておこうと思う。
・ロードラの思い出
配信時期を見てもらえば分かる通り、当時はソーシャルゲーム戦国時代の真っただ中。
数多のゲームがある中、ストーリーに重点を置いた群像劇的世界観に私は一気に引き込まれた。
多くは語らないストーリーにヤキモキしたり、友人と考察してみたり、大好きなユニット達と巨悪に立ち向かっていったり。
プレイしている時は本当に楽しい時間だった。
イベントで明かされる過去の激闘、新規ストーリーで進んで行く物語。
マルチプレイで敵を倒す楽しさや、超巨大エネミーにフルパーティで挑むワクワク感。
そして1000年に一度現れる厄災との闘い、リアルタイムで崩壊していく世界。
斬新で、新鮮で、どこまでも広い世界観は今でも心に残り続けている。
ユニットもストーリーもBGMも、
全てがこれほど自身に刺さった作品は他に無い。
『ロード・トゥ・ドラゴン』
道を指し示し、ドラゴンへと挑んでいく物語。
なれば、己が道は